手延べそうめんの製造は、酒・味噌・醤油などと同様に製品となって出荷できるまでに長い歳月を必要とします。そうめんの品質を左右する最も大事な熟成期間の管理が悪いと品質のばらつきや小麦粉および使用油の酸化による劣化が発生します。(プラスイオンによる)弊社では熟成期間中の品質の安定化の為、炭蔵倉庫にて熟成を行います。日本に古くからあるお寺や神社の敷地の下には大量の木炭が埋められています。“炭”には、一般的に消臭・調湿効果や、空気中のプラスイオンを吸収しマイナスイオンが多い状態を保ってくれる効果があるといわれています。弊社では、それら炭の効果に期待し、麺を保管する倉庫の建設時に総量で30トンの“炭”を使用しました。
埋設炭
地中に棒状の穴を掘り、炭を埋設しました。
敷 炭
床のコンクリートの下に炭を敷き詰めました。
混合炭
基礎、床などのコンクリートすべてに混入させました。
通常のコンクリート造りの倉庫に比べ、“炭”の効果で、湿気を緩衝・調湿する作用があると実感しています。また倉庫には、「パッシブソーラーシステム(受動的な太陽熱の利用)」も取り入れています。パッシブソーラーシステムとは、快適な室内環境を形成することを目的とした断熱工法の事で、弊社の倉庫は外装と断熱材・屋根材と断熱材との間に通気層を設けた内断熱方式で、気密性を上げることなく風が通るような作りにしていますので、倉庫に“熱”がこもりすぎないような状態にし、麺の大敵である外気温との温度差、湿気を防いでいます。